ダイヤモンドの鉱床

一次鉱床(primary deposit)

 

一次鉱床とは宝石の原石が形成された場所で採算が取れる採掘が可能な場所のことで初生鉱床とも言います。

 

1867年現在の南アフリカ共和国にあたるオレンジ自由国でダイヤモンドの母岩が発見されました。この母岩を発見された町の名前であるキンバレーからキンバーライト(kimberlite)と名付けられました。

 

キンバレーは現在の南アフリカ共和国の北ケープ州の州都です。

 

このキンバーライトの発見から一次鉱床の開発が始まりました。

 

ダイヤモンドの原石は人間が掘ることが出来ない地球の深部のマントルで6万気圧という高い気圧と2000度の高温によって生成されます。

 

火山活動が活発化するこによってマントルにあるマグマが地中深くから地表に押し上げられて冷えて固まり岩石となります。

 

ゆっくり冷やされた場合はグラファイト(石墨)になってしまうので、急激に冷やされる必要があります。

 

一次鉱床ではダイヤモンド原石を含む岩石(母岩)であるキンバーライトを採掘するため母岩採鉱(Host rock mining)とも呼ばれています。

 

地下から押し上げられたキンバーライトは火山の鉱柱つまりパイプ(管状鉱脈)で冷却され固形化した円筒状になっています。これをパイプ鉱床(pipe mine)と言い、別名をキンバーライトパイプ鉱床またはダイヤモンドパイプとも言います。

 

一次鉱床では大規模な露天掘りや坑内堀りが行われるほか、自然に出来た地下の洞窟から直接原石を掘り出すこともあります。

 

これによって近代的な採鉱、選鉱作業を行うことが可能になりました。

 

この鉱床の開発によってダイヤモンド鉱山は近代的鉱山に発展してきました。ダイヤモンドの岩石を採掘している鉱山はアフリカ、ロシア、ボツワナ、タンザニア、カナダなど全て大陸内部に限られています。

 

一次鉱床で使用される道具は、主に手工具、空気圧で作動する工具、爆発物などで、ダイヤモンド原石の回収率は、掘り出したキンバーライトの2000万分の一であり、宝石として使用されるのはそのうちの10%から20%です。

 

二次鉱床(secondary deposi)

 

キンバーライトはあまり頑丈ではありません。

 

そのため一次鉱床であるパイプ鉱床が長い年月をかけて太陽の光や暑さ寒さ、風雨の浸食を受けた結果、キンバーライトが崩壊してダイヤモンドを含んだ砂利が河川や海に流れ出すことがあります。

 

河川に流出した場合はダイヤモンドは比重が重いため川底に堆積します。河川の流れが強く海に流出した場合は海岸に打ち上げられて堆積して鉱床を作ります。

 

こうして川床、河岸段丘や海岸など遠くに運ばれて濃集したものを二次鉱床、別名漂砂鉱床(placer deposit)または堆積鉱床(Sedimentary deposit)といいます。

 

初めてダイヤモンドが見つかったインドからキンバーライトが発見されるまでは全て漂砂鉱床から見つかった物です。

 

漂砂鉱床の場合は一次鉱床のような大規模な機械設備が不要で、簡単な設備で広範囲にわたってダイヤモンドが採取されます。

 

漂砂鉱床におけるダイヤモンド原石の回収率は砂礫の中の1億分の一でそのうち宝石として利用できるのは30%から40%くらいです。

 

海まで流されたダイヤモンドが海岸に打ち上げられることが無く、海底に堆積して鉱床を作ることもあります。特に埋蔵量が多い地域を海洋鉱床と言います。

 

海洋鉱床の場合、遠距離を運ばれてくるので品質の良いダイヤモンドの割合が高いのが特徴です。

 

現在では一次鉱床と二次鉱床はどちらもダイヤモンドの産地として非常に重要です。

 

なお日本の河川ではダイヤモンドは見つかりません。


HOME プロフィール お問い合わせ