ダイヤモンドの特徴

親油性(Stickiness against the oil)

 

ダイヤモンドは油にはなじみますが、水はなじまずはじいてしまいます。これは親油性という性質で、ダイヤモンドの結晶の中の炭素原子が結晶共有という最も強い結合で結びついていることから起こる現象です。

 

親油性は水になじまないので疎水性と同義語して言い換えられることもあります。

 

この親油性を利用してダイヤモンド原石と他の物を分離する方法もあります。

 

ダイヤモンド原石と一緒に掘り出されるパイプロープ・ガーネットやカンラン石などは水に濡れる性質があります。水と一緒にグリースを塗った物に混じり合った鉱物を流すと、ダイヤモンドだけがグリースにくっつき他は流れてしまいます。

 

その後でグリースのみを回収すると、ダイヤモンドのみを集めるとこが出来ます。近代的なダイヤモンド鉱山でダイヤモンド選鉱方法として採用されています。

 

ダイヤモンドの手入れの時も親油性が影響してきます。ダイヤモンドは油膜の汚れが付着しやすいので、ジュエリーとして身につけていると、手の脂やお化粧が付着して光がダイヤモンドの中に入らなくなり輝きを失ってしまいます。

 

水で洗っても汚れは落ちませんが、中性洗剤または洗顔料で洗浄すると元に戻ります。ダイヤモンドを常に輝いている状態に保つためには親油性に注意して手入れを行う必要があります。

 

熱伝導性(Thermal conductivity)

 

ダイヤモンドは触ると冷たい感じがしますが、これは高い熱伝導性による物です。

 

金属の中でも銀は熱を伝えやすい性質を持っていますが、ダイヤモンドの熱の伝えやすさは銀の約5倍・銅の7.5倍あります。

 

ダイヤモンドの熱伝導性は地球上の固体物質の中では最も大きいです。

 

熱を加えられた時膨張する割合が全ての物資中ダイヤモンドが最も小さいのです。

 

原子の熱振動がフォノン(振動を量子化した粒子)となって結晶中を伝わりやすいからです。

 

これはダイヤモンドを類似石と鑑別するときや工業用に使用する場合にメリットがあります。

 

ダイヤモンド類似石である人工石の中でダイヤモンドと見た目がよく似ているジルコニア・キュービックやGGG(ガドリニウム・ガリウム・ガーネット)、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)は熱伝導率が悪いので、熱伝導ダイヤモンドテスターを使用すれば短時間で鑑別することが出来ます。この装置内にはサーミスタ(温度を測定するセンサー)が2つありサーミスタ内の銅片からダイヤモンドに伝導する熱量を計測しています。

 

ただし、合成モアッサナイトだけは鑑別できません。

 

また天然ダイヤモンドは合成ダイヤモンドより熱伝導率が1.1%ほど低いです。

 

電気伝導性 (Electrical conductivity)

 

ダイヤモンドは全ての価電子が共有結合によって使用されているため自由電子がありません。そのため電気を通すことの無い絶縁体です。

 

現在ではダイヤモンドに不純物を添加して不純物半導体化の試みが行われています。今まではダイヤモンド半導体は夢でしたが、今では次世代半導体として期待されています。

 

劈開性(へきかいせい)

 

劈開とは鉱物が一定の方向に割れやすい性質のことを言います。ダイヤモンドの場合は、完全な劈開性を持ち正八面体の面に平行に割れます。

 

ダイヤモンドは地球上で一番硬い物質なため人間の力で傷つけることは出来ないと思われがちですが、モース硬度はこすりつけても傷つかないと言う意味なので劈開性を利用すれば割ることも可能です。

 

ダイヤモンドをカットする場合も劈開性が利用されていて、劈開面に沿わない場合はダイヤモンドの粉末によって研磨されています。

 

 

ダイヤモンドの構造
ダイヤモンドがどういう仕組みになっているかを説明します。

 

ダイヤモンドの結晶構造

 

ダイヤモンドの輝きの仕組みと硬さ

 

ダイヤモンドの特徴

 

ダイヤモンドの形成


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