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ジュエリーのリペア(修理):サイズ直し

ジュエリーのリペア(修理)とは

 

ジュエリーの小売店では商品を売るだけで無く、修理関連のサービスを向上させることが重要になってきています。

 

リフォーム・オーダーメイドの前段階として修理に取り組んでいる店舗も増えてきています。

 

最近は修理のことを英語でリペアrepairと呼ぶことが小売店を中心に増えてきています。

 

修理と言うよりリペアと言う方が明るく柔らかいイメージがするからです。

 

ジュエリーの修理はリングのサイズ直し、切れたネックレスのろう付け、ゆるんだ真珠の糸替え、新品仕上げ、ゆるんだ石の石留め直し、メッキ直し、欠けたり、傷ついたりした宝石の再研磨などがあります。

 

その中で最近店頭のニーズが最も高いのがリングのサイズ直しです。

 

リングのサイズ直しの基礎知識

 

1.使用する工具と作業の方法

 

リングのサイズ直しで使用する工具は、小型の物がほとんどで製造加工で用いる工具類よりは種類がだいぶ少ないです。

 

代表的な工具はルーペ、へら(磨き棒)、糸鋸フレームとのこ刃、洗浄機、金床またはアンビル、ハンドモーター、バッファー、ハンド・モーター用のバー、研磨材(青粉、赤粉)、やっとこ、ピンセット、爪おこし、やすり、紙やすり、けがき、ステンレス鋼定規、ガス・バーナー、酸素バーナー、酸化防止液、ろう付け作業に使う希硫酸、軽石、石綿板、フラックスなどです。

 

サイズ直しの作業方法としては、のばす(サイズのばし)とちぢめる(サイズちぢめ)

 

のばす場合は金槌や木槌で叩いたり、サイズのばし機を使ってのばすことも出来ますが、無理な叩き方をするとリングの腕の部分の厚さが薄くなりすぎたり、細くなったりしてしまうので注意が必要です。

 

サイズ直し機でのばすのは半番から1番くらいが妥当です。

 

宝石が入ったリングと宝石の入っていないリング(地金物)の比較をすると、宝石入りのほうが宝石に熱が加わらないように注意する分だけ難易度が上がります。

 

宝石が入っていない地金物の場合は、宝石を気にすること無く高温でろう付けをすることができるので、ろうが十分に流れなかった結果、ろう付け箇所が見えてしまう可能性は低くなります。

 

サイズ直しの際にできる円の多少の歪みも木槌を使えば簡単に直すことができるので作業が楽になります。

 

中石入りリングを3番以上にのばす場合は、完全な円にはなりにくく多少縦長の楕円形になります。石座や腰、肩の部分を動かすことが出来ないため、リング部分がどうしても真円にすることが出来ないのです。

 

楕円形を無理に修正しようとすると地金にひびが入ったり、肩部や腰部のろう付けが外れてしまったりします。特にキャスト枠の場合は割れることが多いです。

 

サイズを大幅に縮めた場合も同様の理由で真円にはならず横長の楕円になります。

 

サイズ縮めの結果爪が開いて、宝石と爪の間に少し隙間が出来て石が動いたり、外れたりすることがありますので良く確認することが必要です。

 

2.熱伝導と石の関係

 

熱伝導とは、物資を熱が伝わって高温部から低温部に写っていく現象のことで、熱伝導によって発生する熱の伝わりやすさを熱伝導率と言います。

 

全ての金属はそれぞれ固有の熱伝導率を持っています。

 

ジュエリーで使用する貴金属で1番熱伝導率が高いのが銀で、次が金で1番低いのがプラチナです。

 

シルバー・リングは熱伝導率が高いためサイズ直しの時は宝石を外します。

 

加熱すると石座まで熱が伝わってしまい石が損なわれる危険性があるためです。

 

石を外すことが出来ない覆指輪や彫り留めなどは基本的にサイズ直しは出来ません。

 

K18の場合は水分を含んだ布を使って石を保護すれば石を外さずにサイズ直しを行うことが出来ます。

 

プラチナは熱伝導率が低いので石に熱が伝わりにくいので石を外さずにサイズ直しを行うことが可能です。

 

ただし安全のために水分を含んだ布を使って石を保護して作業します。

 

サイズ直しなどのろう付け作業の時の高熱は全ての宝石に非常に危険です。ダイヤモンドは宝石の中では最も耐熱性が高いですが急に熱を加えたり、加熱後に急に水に入れたりすると割れたり変色したりすることもあります。

 

加熱に特に注意が必要な石は有機質、多孔質、オパール、アメシスト、シトリン、酸に弱い石、人為的な手段が加えられた石です。


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