ジュエリーについてなら

ジュエリー商品の成り立ち

商品の概念

 

ジュエリーの商品と言っても様々な要素があるため全てを理解することは困難ですが、ここでは簡単に「このような物を商品と呼ぶ」という性質を説明したいと思います。

 

商品という物は一般的にはモノを指すことが多いのですが、アメリカのマーケティングの学者であるフィリップ・コトラー博士(Philiip Kotler)によるモノを取り巻く全てを含む「コト」であると言う概念が現在最も知られています。

 

コトラー博士の説によれば、顧客が商品に求めるのは「モノ」では無く、商品を消費したり、利用したりすることによって得られる便益・効用(ベネフィット)なのです。

 

アメリカの化粧品会社のレブロン社の社長は「我々は工場においては化粧品を製造しているが、店では希望を売っている」と言っていました。

 

顧客に対してベネフィットを与えるためには中核的な商品、現実的な商品、拡大的な商品の三種類の商品が必要であるとコトラー博士は主張しています。

 

三種類の商品

 

1中核的な商品 core product

 

中核的な商品とはそれが無ければ成り立たないという商品です。

 

例えばダイヤモンドの婚約指輪なら、ダイヤモンドや貴金属で作られた物理的なモノを指します。

 

この部分が商品としての最も基礎的な部分で、この部分が無ければ商品として機能しないので商品として成り立たない重要な部分です。

 

消費者が商品を購入するにあたってます目的にするのが中核的な商品です。

 

ただし消費者が本当に欲しいのはダイヤモンドと貴金属で出来た指輪という物理的なモノよりも「婚約の証」というベネフィットです。

 

つまり指輪という物理的な物はベネフィットを実現する手段の一つ似すぎません。消費者が商品を購入するときに最初に目的にするのが中核的な商品になります。

 

2現実的な商品 actual product

 

実際に店舗で売られている状態の商品のことです。現在では中核的な商品との品質的な差は企業の間ではほとんど無くなっています。

 

小売店舗では他の商品との差別化を図って商品に消費性を持たせることを重視しています。

 

消費性とは消費者に受け入れられる工夫のことです。

 

コトラー博士は、現実的な商品をスタイル、パッケージ、ブランド名等の製品自体に付加された物と、広告、接客、陳列などの販売促進活動によって付加された物によって商品に市場性を与える物とに分類しています。

 

つまり現実的な商品とは、店舗に美しく陳列されている、自分の欲しいデザインの商品を笑顔の販売員から購入して、ブランドマークの入った包装紙で美しく包んで受け取ると言う段階のことです。

 

現在は成熟社会が到来したため、工業社会的な発想から情報社会的な発想に移ってきています。

 

つまり消費者は商品が物理的な機能を果たせば良いという考え方から、精神的な満足感を得るための情報的な価値を重視する傾向になってきています。

 

現実的な商品に必要な物は、スタイル、品質、パッケージ、ブランド名、商品の特徴などの市場性を付加することがマーケティングで言う消費者志向の観点から有益です。

 

商品の物理的な基本的機能の不備を市場性で補ったり、消費者の求めていない市場性を付加することが慎まなければなりません。

 

3拡大的な商品 augmented product

 

現実的な商品だけでは消費者を満足させることは出来ません。

 

ダイヤモンドのエンゲージ・リングで言えばクリーニング、サイズ直しなどのアフターサービス。

 

他には品質の保証(グレーティングレポート、鑑別書)、クレジットの信用供与などが必要です。

 

これらが全てそろって初めて消費者は商品のベネフィットを享受することができるのです。

 

これが拡大的な商品で、消費者は拡大的な商品を購入すると言う考え方が重要です。


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