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エンハンスメント(改良)とトリートメント(改変)

天然石の3分法

 

宝石における天然石とは全く未処理な石とは限りません。カット・研磨以外の人工処理が施されていても鑑別書には天然石と記載される物あります。

 

現在世界で流通している宝石の95%は何らかの人工処理が施されています。

 

1994年に日本ジュエリー協会(JJA)と宝石鑑別団体協議会(AGL)は天然石を天然無処理、エンハンスメント(改良)、トリートメント(改変)の3つに分けました。

 

それまでは天然石は全て天然無処理と同じだと思われていたのです。しかし、天然無処理だと思っていた宝石が実は人工処理をされていたことが分かれば消費者に相当な不信感を持たれてしまいます。

 

そこで鑑別書には、人工処理がされていることを明記するようになったのです。

 

エンハンスメント(改良)は宝石が本来持っている潜在的な美しさを最大限に引き出す処理方法で、トリートメント(改変)は自然には起こることの無い人工処理を指します。

 

エンハンスメントは「化粧」、トリートメントは「美容整形」という例えもあります。

 

ただし同じ処理でも施された処理が二度と元に戻らない場合はエンハンスメント、時間経過とともに効果が薄れたり、元に戻ってしまう物をトリートメントとするなど、そのの違いは極めてあいまいで、消費者には分かりにくいところがありました。

 

エンハンスメント(改良)の優遇とトリートメント(改変)との統合

 

エンハンスメントとトリートメントではエンハンスメントの方が優遇されていました。

 

エンハンスメントの場合は天然宝石とほぼ同様の価値を持つとされているのに対して、トリートメントの場合はそれより遙かに価値が低く、場合によっては偽物、まがい物扱いされることもありました。

 

天然石に人工処理が施されているか、全くの未処理かを見分けるには宝石のプロでない人ならば鑑別書を見る方法が一番です。

 

トリートメント(改変)の場合は鑑別書に「トリーテット・・・」(人工処理された・・・)、「天然・・・(処理石)」と書かれていて人工処理されたことが一目瞭然でした。

 

しかし、エンハンスメント(改良)の場合は、「天然石には、一般的にエンハンスメント(改良)が行われています。」というようなことが書かれているだけで、人工処理がされているのか未処理なのか判断が出来ません。

 

別途、高額な費用をかけてエンハンスメント(改良)の検査を行い検査証明書を付けてもらう必要がありました。

 

結局、2004年に「宝石もしくは装飾用に供される物質の定義および命名法に関する規定」が施行された結果、エンハンスメント(改良)とトリートメント(改変)の2つは統合されて、天然無処理石と人工処理石(トリートメント)の2つに落ち着きました。

 

日本以外の国ではエンハンスメント(改良)とトリートメント(改変)の区別をしている国はあまりないのとどちらも宝石に対して人工的な処理をしていることに変わり無いからです。

 

天然未処理石だと思って購入したら実はエンハンスメントされていたとあっては消費者の信頼を損ねる可能性もあります。

 

エンハンスメント(改良)、エンハンスメント(改良)を統合することによって消費者に分かりやすくしようとしたのです。

 

現在の鑑別書は天然石は人工処理(エンハンスメント(改良)、トリートメント(改変))の有無に関わらずすべて天然石と扱い、人工処理がされている場合は開示コメントにその旨を記載することになっています。

 

人工処理の有無が不明の場合

 

人工処理がされている場合は開示コメントにその旨を記載することになっているとは言っても、現在の技術力では一部の宝石に人工処理が行われたか不明な場合もあります。

 

その場合は「通常〜が行なわれています」という表記になり、鑑別書では無処理であることを証明することはありません。

 

天然石を購入する場合はエンハンスメント(改良)、エンハンスメント(改良)などの人工処理がどう言う物かを理解して後悔しないようにしましょう。

 

 

宝石のカット

 

天然宝石に対する人的手段

 

天然石に対する人的手段

 

エンハンスメント(改良)とトリートメント(改変)

 

宝石に対する人的手段の一覧


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